その他趣味
2019年07月09日
BJアーム その2
追加です、
追加終わり。
前回のBJアームの修理では部品のベアリングが足りなくなっていました。
ベアリングは直径が3㎜ほどの小さな部品で、分解するとコロコロと落っこちる。
最初からなかったのか、落ちた時に無くなったのかわからない。
2個ほどないから、むやみにネジを突っ込んだ状態で済ませることにした。
お客様にも断って、この状態で使ってみてください、うまくなければまた直しますと、了解していただいた、
やっぱり駄目だったそうである。
きくと、お客様もう一個BJアームをお持ちとのこと、そのベアリングを使って、ちゃんとしたアームを一個できるのでは。
苦労してようやく1台ができた。
さて、部品を取ってしまった残りの一台をどうにかしたくなった。
探してみたらよいものが見つかった。
プラリペアというものである。

もしかしたら、プラスチックでベアリングが作れるかもしれない。
やってみた。
お湯で柔らかくした部材に金属のベアリングを押し付け、型を取る。この部材、型取りくんというらしい。


それで作ったのが、こんなものである。

肉眼で見ると、うまくできたかと思っていたが、写真で接写すると、なかなか気泡も入ってあまり良いとは言えない。
まあ、この辺は適当である。
写真の後ろ側のバリを整形して平らにし、キリで凹みを付けることで、先のとがったネジを受けるベアリングが完成する。

XMSカートリッジを受ける黒い部品に、ねじが2個みえる。ねじの先端はとがっている。
このネジは上下についているから、4個の受けが必要である。
それを作った。
この部分、そんなにデリケートではなく、意外と鈍感である。
だからうまく行くだろうとの予感があった。
うまくいったと思う。
ちなみに、画像では後ろにガムテープが貼ってある。
このアームは、針圧調整ができないタイプである。硬貨を積み重ねて、適正針圧になるよう調整している。
YouTubeに載せたので、聴いてみてください。
なんだかなー、プラスチックのベアリングのほうが、音がいいじゃん。
耐久性はわからないが、ダメになったら交換だ。
まあ、使えないよりはずっといい。
話は変わるけど、このごろモノラルやSPばかり載せているので、うちのシステム、ステレオはよくないと思われているのかも。
それもしゃくな話である。ステレオも載せておこう。
鈴木勲のBlue Cityだ。
そういえば、塾の生徒に同姓同名の鈴木勲がいた。
生徒の話では、お母さんが鈴木勲の熱狂的ファンで、この名前を付けたそうである。
そのために鈴木さんをだんなさんに選んだのではないと思うが、なかなかやるもんである。
ベースが魅力。
音は太くなくちゃつまらねえ。
綺麗な音? どうでもいいや。そんなもの目指しちゃいない。
人間と対峙したいんだ。
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2019年06月24日
たまごトレイの音場効果
ニューヨークからメールが届いた。
学燈館時代の教え子からである。
先生 お久しぶりです。お元気ですか? NYのーーです。
先生のブログ 頻繁に見てますよ。
新しい店に移転されたのですね、、
新しい店の音に違和感を感じているとのことですが
卵のトレーイ 効果あると思いますよ。
昔Bandやっていたころ これを利用した音楽スタジオの音が良かったのを覚えてます。 廉価なのでもしよろしければお試しを、、、
昔Bandやっていたころ これを利用した音楽スタジオの音が良かったのを覚えてます。 廉価なのでもしよろしければお試しを、、、
段ボールを貼ったので、もういいかなとも思ったが、せっかく教えてくれたのをむげにもできないと、やってみることにした。
確かに、廉価なのもいい。
目立つのも嫌だから、スピーカの後ろの壁にズラッと立てかけてみた。




どうも音が違うようである。
音を拡散させる働きがあるのだろうけれど、なぜか音が明確になったように感じる。
よく電話をいただく地方にお住いの懇意のお客様、YouTubeを聴いて、この頃ずいぶん音が良くなったとおっしゃる。
段ボールの効果ですかと訊かれたので、そうだと思いますと答えた。
Youtubeを良く見ると、スピーカーの隙間から、たまごトレイがみえるけど、なかなか気づかないようだ。
たまごトレイを壁に並べているのも役に立っているとつたえた。
お客様もやってみるとおっしゃる。
数日して、電話をいただいた。
音が良くなったそうである。音の粒立ちが良くなったと、オーディオ用語で話される。
私が感じた、音が明確になったと同じことを言われているのだ。
さらに、映画を見る際、せりふがはっきりと聞こえるようになったとのこと。
たぶんこれも同じことだと思う。
たまごトレイ、確かに効果がある。
ネットでも書かれているので、周知のことかもしれないけれど、こういうの、やってみるとなんだと思うことが多いのに、敏感な耳を持っていない私でさえ感じるのですから、実際に効果がありです。
私の耳は、オーディオマニアが感じる微妙な変化では、ほとんど聴き分けられません。
私の耳でさえ違いが判るのは、大きく変化した時です。
たぶん、たまごトレイ、音を大きく変化させています。

gtkaudio at 04:45|Permalink│Comments(0)
2019年06月17日
Tannoy 12" Red サンドフィルドバッフル PX4 Decca XMS
以前手に入れたTannoy 12" Redを、サンドフィルドバッフルに入れて聴いてみたかった。
家具職人さんに頼んでいたグッドマン用のサンドバッフルが出来上がってきたので、試してみた。
Tannoy Redとグッドマンの穴の位置は同じである。
タンノイのユニットはグッドマンで作っていたとの話もあるから同じなのかもしれない。
そういえば、フレームはグッドマンと似ている。
Wharfedaleもグッドマン製らしいけれど、フレームも穴の位置も異なる。
まあ、そんなことはいい。
音を聴いてみよう。


さてなにで聴くかだ。
一本しかないから、モノラルだ。モノラルで充分だ。
タンノイは弦の響きが良いというから、バイオリンを聴いてみよう。
78回転SPとLPモノラルを聴く。
XMSカートリッジを聴き始めてから、モノラルばかりを聴くようになってしまった。
XMSは今まで作られたカートリッジの中で、最高であると思っている。
どうにかしてXMSを鳴らせるアームをそろえたいと思っていたけれど、私が買い始めたころはぽつぽつと出ていたのに、YouTubeで鳴らしてからはほとんどでなくなった。
今はカートリッジさえ、でなくなった。出ても高い。
今ある在庫を売ってしまったら、もう手に入りそうにない。
さて、テストである。
リークのプリアンプに、3W級のPX4のシングルアンプを組み合わせ、XMSとサンドフィルドバッフルに装着したタンノイレッド。もちろんターンテーブルの台座もサンドフィルドである。
レコードは、SP Ginette NeveuでBrahms、LP Susanne LautenbacherでBach。
針音が気になるなどという矮小なことで、このようなレコードを聴くことができないなど、哀しいです。ヌヴーを日本で聴く人が少ないのは残念です。

Bach Sonata BWV1005 Allegro assal Susanne Lautenbacher Tannoy 12" Red Decca XMS

私には、モノラルの時代には存在し、ステレオになることで捨てられてしまった大事なものがあると思えて仕方ありません。
レコードの名盤と呼ばれるものには、モノラルのほうが多いのでは。
ちなみに、XMSにグリーンのテープが貼ってあるのは、切れていたコイルを新たに作った国産のコイルで交換したものです。
gtkaudio at 02:34|Permalink│Comments(0)
2019年05月29日
BJアーム
BJアームを整備することになった。
お客様から頼まれたのである。
一度はお断りした。
別の頼まれた修理が終わった時、今度はBJアームの実物を持ってこられた。
実物を見るとどうにかしたくなる。
XMSを聴きたいのに、アームのないお客様である。
壊しても良いとの承諾の下、修理してみることにした。
まずケーブルの導通を調べる。
ステレオの片方の導通がないうえに、XMSの配線とは異なる。
内部のケーブルを新しいものに換えた。
これで、ひとつ終わった。
次は、アームがスムースに動かないのをどうするかだ。
最初のほうに引っかかりがあり、そこを除いてレコードを鳴らすと、最後のあたりで針飛びを起こす。
調べてみると、ケーブルが悪さしていた。
左のアームが下に向いていて、ケーブルの上を通るとき、引っかかるのである。
ベアリングを調整したら、引っかからなくなった。
簡単そうであるが、何が原因でどうしたら直るのかを判断するまで、丸2日かかった。
何しろ、初めてのアームである。
まあどうにか直った。
修理しているうちに、このアームのコンセプトがわかってきた。
2本のアームが出た変な形をしていると思っていたが、一種のリニアトラッキングを狙ったアームである。
レコードの溝の円周の接戦上にカートリッジの向きが来るように、2本のアームで調節しているのである。
通常のアームは、軸を中心に円を描くから、当然円周の接戦上でないときがほとんどである。
その辺は、聴感上問題ないから許しているのである。
下の画像は、BJアームが溝に平行にカートリッジの向きを変えている様子を示しています。



音を聴くと、悪いアームではない。
ただ、調整部分が多くて、うまく鳴らすには熟練を要する。
リニアトラッキングだといって、他のアームより良い音がするわけでもない。
技術者は、聴感上問題なくても理想を求める。
オーディオにとっては無駄な努力であるが、こういう努力は今まで数多く行われてきたし、困ったことにマニアの間ではそれを受け入れる土壌がある。
スペックを求めて、つまらない音のシステムが何と多く存在することか。
CDの音がレコードの音にかなわないとわかったら、周波数帯域を広げれば解決するといって、SACDを作り、それに失敗すると同じコンセプトのハイレゾを出して売ろうとする。
やっぱりレコードの音にかなわないじゃないか。
オーディオにとって大事なことは、音に感じる能力があるかということである。
電気知識があるとか、技術的に優れているとかは、二の次である。
このような開発者は、ちゃんとした耳を持っているのか。
CDの開発者は、レコードの音より良い音だと思ったのだろう。
当時の評論家も良い音だと思ったのだ。
当時、CDよりレコードのほうが音が良いと断言する評論家はいなかった。
もう一度言う。
オーディオにとって大切なことは、音に感じる能力があるかということである。
感じる能力のない人間が、どんなに理想的なものを作っても、良い音などでないのである。
さて、BJアームの音ですが、YouTubeにアップしました。
これらのレコードは、すべて懇意のお客様に教えられて購入したものです。
クラシックにも、RVGの刻印のあるレコードがあるとのお客様からの情報で購入しました。
Susanne Lautenbacher Locatelli BJ arm Decca XMS
次は、そのお客様、もっと良い状態の同じレコードが手に入ったとのことで、状態の悪いのをプレゼントしてくださいました。私、針音は全然気になりません。RVGの刻印ありです。
懇意のお客様に感謝です。



gtkaudio at 02:58|Permalink│Comments(0)
2019年05月16日
音場整備 ただ今工事中
追加です。
工事が完了しました。
約束していたYouTubeへのアップです。
現行のSPUを新品で購入してみました。SPU-#1(S)の丸針です。
スライドベースを使い、AS212でAシェルに対応しています。
追加終わり。
店を移転して、問題になるのは、部屋の響きである。
6畳2間の壁をぶち抜き、12畳の部屋にした。
うーん微妙。
前面、後面ともに壁紙が貼ってあり、窓にカーテンのしつらえである。片側側面は、入り口の引き戸と壁紙。もう一つの側面は、収納スペースになっている。
壁紙をトントンとたたいてみる。
コンクリートに直接壁紙と、コンパネに壁紙のようだ。
壁をぶち抜いてくれた大工さんも、同意見だった。
音を出してみる。
旧店舗の音とは違う。
ボリュームの位置を大きくしなければならない。
響きがないということだ。
大きな音量にすると、いやな音も出てくる。
さて、この状態でどうにか調整してゆくか。できるなら、工事はしたくない。
たまたまいらした懇意のお客様に聴いてもらった。
ちょっと聴いて、ダメだとおっしゃる。
旧店舗に比べて、高音が濁っているという。
評論家のいうことは無視するが、懇意のお客様の評価は真摯に受け取る。
そうだよな、工事をしなきゃな。
その工事であるが、二つ考えられる。
ひとつは、現在ある壁紙を剥がし、石膏ボードを貼って新たな壁紙で仕上げる方法である。
コンパネ、石膏ボード、壁紙は音が良い。
昔、塾をやっていた時、何度か移転したが、大工さんに頼んで、常にこのコンパネ、石膏ボード、壁紙の組み合わせにしてもらっていた。
生徒に説明しているとき、反射して返ってくる自分の声が心地良いのである。
響きが良いのだ。
ただし、お金がかかる。店を辞める際、原状復帰させるのも大変である。
まあ、吝嗇の私としては、そこまではできない。
第二の方法として、全面に、段ボールを貼るという方法である。
要は紙が音に良い作用をもたらすということである。
音の吸収と反射の度合いが、ちょうど良いということなのだろう。
石膏ボードも、石膏を紙でサンドイッチさせている。紙なのだ。
この方法なら、私でもできる。さぶろく(90x180cm)の段ボールを買えばよい。
吝嗇の私は、この方法にした。
真空管オーディオフェアで何度も試しているから、効果のほどはわかっている。
綺麗に見せる努力は全くしないが、音を良くする努力なら、いくらでもする。
私は歳をとっているから、一日少しずつ、ゆっくりと工事した。
音が変わっていくさまも実感できた。
ある時点から急に音が違ってくるのだ。
まあ、これなら大丈夫だろう。
あと残りは1カ所である。
収納のある側面は、残念ながら、手付かずである。
3面は全部貼った。
天井にも貼りたいのだが、あとのことを考えて、やめた。

正面





最後の貼りが終わったら、YouTubeに載せて、音を聴いてもらいます。
乞うご期待です。
gtkaudio at 19:49|Permalink│Comments(0)