2024年05月05日
学燈館時代の塾生が訪ねてきた
20年ほど前まで、町田で学燈館という塾を開いていた。
30年以上前の塾生の一人から、連絡があり、店に来るという。
最後にあったのは20年以上前だから、本当に久しぶりである。
私の記憶では、理解能力があり勉強のできる生徒だと思っていた。
今回、本人の話では、塾に入って成績が急に上がったのであって、入る前は全然できなかったという。
その日の課題が終わらなければ、残ってやらなければならない。それでも終わらなければ。土日に来て終わらせるという厳しい塾であったから、成績が上がるのは当然であった。
ただ、あがりかたは生徒による。彼は急激だったのだろう。
彼、オーディオを始めたという。
中国製の小さなセットを持ってきていた。
DAコンバーター、プリアンプ、パワーアンプの3種類である。
どれも1万円以下だという。
スピーカーはBOSE、中古で買ったそうだ。
ネット上のデータで再生する。
聴く。
それなりの音は出る。
満足なら、他人がとやかく言うものではない。
良い音は人によって違うものだから。
私の店に来たのは、音を比較してみたいからだ。
店のシステムで鳴らす。
この頃作ったPX4のシングルステレオアンプ。珍しく、ほとんどが国産の部品で作ってある。
確認したかったのは、国産のアウトプットトランスでどんな音が出るかだった。それと、フィルムをオイルで満たした現行の国産オイルコンを電源部に使って結果を見たかったのである。
なかなかの音だと思う。
タンノイのChatsworthで鳴らす。Goldのスピーカーが入っているが、箱はRed用である。
プレーヤーは、Thorens TD/124。
ジャズも好きらしい。私よりもよく知っている。これは名盤ですね、というから、複数枚ある国内盤をプレゼントした。
聴いた。
驚いている。ひどく興奮している。
奥行き感がすごいという。
私のわからないことを言ってくれる。
音の何を聴くかは、人によって異なる。
私が気になるところは、音色なのだと思う。奥行き感はわからない。
好みのところを追求すればいいのだ。他人の言うことに合わせることはない。
私の耳はあまりよくない。店にくるお客さんのほうが、耳が良いと感じることが多い。
私の場合、太く、情趣があり、濡れたような音であってくれればいいのである。
当然、塾の話もした。
まずソファーに座っての彼の第一声は、「これですね、塾ですよ」であった。
店の片付いていない雑然を表現した言葉である。
最初は店の汚さを受け入れた彼も、最後の頃になって本音を口走った。
「動線だけは確保しましょうよ」
うーん、そうだよな。
だけどダメなのだ。片づけられないのだ、俺には。
誰でもができることが、できない人間もいることを教えておくべきだった。
塾生にとってはつらかったことも、今となっては笑い話になる。
懐かしくもあり、楽しい時間だった。
私が、こわい教師だったという話には、今もって同意できていない。
あの頃の標語があった、
「いつも優しい学燈館、みんなで行こう学燈館」だったじゃないか。
どうか、忘れないでくれ。
gtkaudio at 03:28│Comments(1)
この記事へのコメント
1. Posted by 兄 2026年01月08日 03:56
懐かしいですわ
キセルとコーラとバッテラ
キセルとコーラとバッテラ








