2024年09月
2024年09月21日
Garrard Model-Tだけどクリスタルカートリッジ

Deccaの可搬型ターンテーブルである。
中身はGarrard Model-Tそのもの。
カートリッジはXMSかと思いきや、クリスタルカートリッジが装着されている。

説明書がついていた。
これを見ると、349/Cと349/Mの2種類のDeccaターンテーブルとして販売されていた。
349/CにはSP用とLP用の2個のクリスタルカートリッジ、349/Mには同様に2個のXMSがセットされていた。
これを見てわかることは、英国においては、クリスタルカートリッジやセラミックカートリッジが安もの扱いされていないことである。
Deccaのクリスタルカートリッジを聴いてみたくなった。


いざ購入してみると、このクリスタルカートリッジはDeccaが作ったものではないと分かった。
説明書によると、針交換の際は、Cosmocord LtDの住所に送るようにと書いてあるから、写真真ん中の本体ユニットはこの会社が作ったものであろう。
写真左のデッカにも、右のCollaroにも、同じユニットが装着されている。
デッカやコラーロは、このユニットを使い外装を整えて販売していた。
クリスタルカートリッジを使う際に気になることは、補正回路をどうするかである。

説明書に補正回路が載っていた。2種類ある。興味深い。
左は高音をカットする回路である。LPにもSPにも使える簡易的な回路らしい。
右は、LPとSPでトグルスイッチを使い異なる回路にしている。

トグルスイッチがなかったので、2個のアダプターを作った。左がSP,右がLP用である。
ターンテーブルの出力と、プリアンプの入力の間に入れる。
アダプターなしとアダプターありの音の違いを比較できます。
まずはLP。
Miles Davis Dancing In The Dark Decca クリスタルカートリッジ 補正回路なし
Miles Davis Dancing In The Dark Decca クリスタルカートリッジ 補正回路あり
Model-Tですから、当然Decca XMSも鳴らせます。
Miles Davis Dancing In The Dark Decca XMS
次はSP。
Duke Ellington Sophisticated Lady 78rpm Decca クリスタルカートリッジ 補正回路なし
Duke Ellington Sophisticated Lady 78rpm Decca クリスタルカートリッジ 補正回路あり
gtkaudio at 05:28|Permalink│Comments(0)