2019年09月

2019年09月28日

2019 真空管オーディオフェア チラシ

第25回真空管試聴会チラシ2019表面 (1)

例年のごとく、友人がチラシを作ってくれた。

ぐうたらな私が出店を続けてこられたのも、友人や懇意のお客様の助力のおかげである。

ありがたい。



さて今年は、英国における音の継承について考えてみたい。

新技術(機械式から電気式へ、真空管からトランジスタへ)が導入されたとき、日本では新しい技術だから新しい音が出るのが当然と考えてきたのに対し、英国では、新技術で旧技術に迫る音を目指してきたように思えて仕方ありません。

まあ、この辺は国民性の違いというか文化の違いであると私は思っています。

そこらあたりを、蓄音機、真空管アンプ、トランジスタアンプ、と鳴らして検証してみたいのです。

SP盤、LP盤との組み合わせも入ってきて、盛りだくさんになり、収拾がつかない可能性もありますが、面白そうなのでトライしてみます。

サーやれやれ、祭りだわっしょいです。

第25回真空管オーディオフェア試聴会チラシ2019裏面
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2019年09月03日

第25回 真空管オーディオフェア 2019


今年も真空管オーディオフェアに出展いたします。

10月13,14日の開催です。私のブースは、去年と同様、ホテルマイステイズ御茶ノ水の2階です。

毎年、来年はやれるのかと不安になります。

次の年があるかどうかわからない、私はそんな年齢です。

まあ、手伝ってくださる懇意のお客様頼みですが、今年も出店することにいたしました。

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若いころから私はボーとしている性格ですので、この年齢になっても新たな気づきはあるのです。

お客様が、Decca XMSを私のシステムで聴いて、このレコード(SP)の音は、HMVよりいいですねとおっしゃる。

蓄音機の音と比べるなんて、特殊な耳の持ち主かと奇異な感じがしました。

ステレオレコードを聴いても的確な判断をする方でしたので、特殊な耳というわけでもなさそうです。

そんなわけで、HMV130を購入しました。

見直しました。HMVの音は魅力的です。

私自身が、ニッパー君状態になってしまう。



そして、こんな風にも感じました。

英国には、基準となる音があったのだと。

日本の場合、新たな技術のもと新製品が作られると、昔のものに比べて絶対に良いという信仰があったように思えます。

私自身がそうでしたから、反省の意味を込めて書いています。

音という芸能芸術の分野においては、必ずしもそうではありません。

トランジスタの音は、数年聴いて耐えられなくなり、CDの音は、一週間で捨てました。

雑誌を信用しなくなったのは、CDの時です。

CDを推奨している評論家を信用できなくなり、こんな人たちの意見を聞いたって無駄だと思いました。

以来、オーディオ雑誌は読まなくなりました。



英国の製品を扱っていると、ちょっと事情が違うのでは、と思うようになりました。

リークのトランジスタアンプの音が、真空管アンプと基本同じ音であることに驚きました。

トランジスタアンプだから新たな音が出て当然であり、それだからトランジスタアンプの音はいい音なんだというのが、当時の日本であったように感じています。

私にとって最重要な、腰の据わった太い音であるか、情趣を感じさせる音であるか、などは問題にされず、きれいな音であるかだけになっていたようにおもいます。



今回、HMVを聴いて感じたことは、太い音であり情趣を感じさせる音であったことです。

この音の系譜は、私がカートリッジとしては最高と思っているDecca XMSに引き継がれています。

というより、Decca XMSは、音響が電気の時代に入って、電気でHMVの音を出したいと思って開発されたカートリッジなのだと思うのです。

英国では、少なくともある時代まで、前代のみらなうべき確固とした手本があったように感じます。

新たな技術のもとでは、新たな音が当然と考えた日本との違いです。

英国では、ステレオのレコードが出た後も、モノラルレコードも長らく販売されたと聞いています。

新しい技術のステレオより、モノラルレコードの良さを分かる聞き手が多かったのです。

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以上が、HMVの音を聴いて、私が感じた率直な感想です。

今回の真空管オーディオフェアでは、HMVの音もお聴かせするつもりです。

さらに、Leakのプリアンプに接続するPX4シングルアンプを2台作りました。

これもなかなかの音ですので、お楽しみに。

私が出す音ですから、太く情趣を感じさせる音です。

気がかりは、3WほどのPX4シングルアンプが、あの大きな部屋にどれだけ対抗できるかですが、まあそれも実験です。


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