2017年01月
2017年01月23日
新たなGoodmans Maximの修理
さらに追加です。
オーティスレディングならこれを聴きたいでしょう。
The Dock Of The Bay
ベスト盤ですから当然入っている。
貧しく職のない若者が、港の堤に座り、日がな一日船の出入りを見つめ、打ち寄せる波を見つめている。
その情景を、まるで瞑想するかのように静かな曲調で、オーティスレディングが歌い上げる。
さあどうぞ。
残念、すべての国でブロックとのことだ。
これならどうだ。
追加です。
46年前、私が大学生の頃です。
同じアパートに住んでいた予備校生と知り合いになった。
昨日、彼が初めて私の店に訪ねてきたのである。
私から借りたというレコードを持ってきた。
オーティスレディングのベストアルバム、当然国内盤である。

持っていた記憶はあるが、貸したことは覚えていない。
とにかく数十年ぶりに聴くレコードである。
二人で聴いてみた。
良いのだ。じっくりと歌いこむような曲が収められている。
人がやるものだ、音楽はジャンルではない。
どんなジャンルにだって、心を伝える者はいる。
オーティスもその一人である。
この盤を作った、おそらくは日本人の技術者にも拍手。
2セットのGoodmans Maximは、それぞれのお客様に、お送りした。
今回のは、Goodmans Axiom 22 MKⅡを購入していただいたお客様に委託販売を依頼されたMaximである。
Axiom 22 MKⅡと比べたら、Maximが可哀そうだよね。
あ、そうそう、Maximはトランジスタアンプで鳴らさないでください。
トランジスタアンプで過負荷をかけたため、ボイスコイルが切れて、欠陥商品との烙印が押されたスピーカーです。
前回のブログに書いたグッドマン マキシムは、お客様にお送りした。
だいぶ前からのご依頼だったのに、申し訳ないことにかなりお待たせしてしまった。
同じMaximの修理を新規のお客様からも依頼されていた。
忙しかったので、ひと月ほど待っていただき、1月21日に届いた。
そちらの修理が終わったので、またマキシムです。
YouTubeに載せたマキシムの映像は、アクセス数は多いものの、Goodの評価が1しかなく、ああ、これが日本のオーディオの現状かなと、さびしくなりました。
もっと軽い音が好きなんでしょう。
それでCDを鳴らしてみました。
アンプもStereo60にしました。
このStereo60お客様のご依頼でオーバーホールしたものですが、片チャンネルが出ないとのご指摘を受け、急きょ店にあったStereo60を代わりにお送りしました。YouTubeに載せるとき、このごろ使っていた台座の黒いアンプです。
そちらは音が出たとのことで、このアンプが私の所有になりました。
まあ、どれでも同じですから、問題ありません。
さて、遊んでみたくなりました。
XMSを聴くために最初に工夫したTPA12を付けたGarrard301用台座があることを思い出し、それで同じレコードを鳴らしてみることにします。
PX4のシングルとStereo60の比較もできます。
さてと、勘違いしないでほしいのですが、Maximがどこでもこのような音で鳴るわけではないのです。
GTKオーディオは、Leakのオーバーホールに限らず、システム全体の随所に工夫が凝らしてあるのです。
私がYouTubeで鳴らしている機材を真似て、どんどん買っているようですが、私が出している音は出ないでしょう。
当たり前です。
素材の良さを選択する能力は真似すれば補えます。
その能力を最大限に引き出す能力は工夫しなければ補えません。
私のアンプをばらして、真似しますか。
自分で直す能力があるのに、恥ずかしいとは思いませんか。
思わないんだろうね。
Goodmans Maximを買えばこの音が出ると考えるのは間違いです。
工夫すれば、その能力があるというだけのことです。
そう、工夫、これこそが大事です。
工夫って、プチ創造力ですよね。
私、他人の指示通りにやることの出来ない性質(たち)です。
だから、馬鹿だと思われることが多い。
馬鹿だと思われても、できないものはできない。
一人でできる仕事を選んできたのはそのせいです。
オーディオに関して、誰かに教えてもらったことはほとんどありません。
教えてもらう能力がないのです。
工夫はします。楽しくて仕方がありません。
その工夫がよい音につながることは稀です。
どんなに良い工夫でも、結果としての音がよくなければ、捨てなければなりません。
捨てる能力がないのか、理論上良い音のはずだといって、ちっともよい音でない製品を、恥ずかしげもなく商品化していますね。
それを評論家がよい良いといってはやし立てる。
結局、聴く耳のない人たちなんですよ。
理論なんて人のまねでしょう。
音という芸能芸術にかかわる事柄に関して、理論は不向きです。
結果として現れる音を、自らの感覚を信じて判断しなければなりません。
評論家?全く助けにはなりません。
評論家なんて、芸のない太鼓持ちにすぎません。
よいしょ。
芸を身に着けた太鼓持ちだっていたはずですけど。
たとえば、オーディオでは、制振ということが大事にされますね。
制振を追及して、大事な音までなくしてしまうことだってあるのです。
雑音もハム音もなくなった。その人は満足した。
目的を果たした喜びに、つまらない音になっていることに気づかない。
スピーカーに耳を近づけて、ハムが出ているなんて馬鹿馬鹿しいです。
針音のするレコードのほうがよい音がするってことだってあるでしょう。
重箱の隅をつつくようにして、小さな不満を解決してきた。
だけど、大事な音までなくしてしまった。
それが現代のオーディオの音でしょう。
つまらない音だから、オーディオは人気がないのです。
現代のオーディオは、金持ちが、財力を示す道具に落ちている。
ハイエンドオーディオ?
言葉自体が恥ずかしい。
成金趣味がプンプンする。
レコード、自分で調理できるのがいい。味付けの自由度が高い。
CD,ハイレゾ、デジタルは調理済みのレトルト食品。飽きる。
デジタルの調理には、私は安物の鍋を使っている。
2017年01月15日
修理したGoodmans Maxim
懇意のお客様依頼のグッドマン マキシムの修理が終わったので、音出しします。
マキシムはツイターのエッジのよれよれが気になりますが、経験上、このよれよれ音に影響はありません。
問題はあくまで、ネットワークのコンデンサです。私の好みのコンデンサで交換しました。
アンプはGTKオーディオプロデュースのPX4シングル。
PX4はヒーターが半分切れている。
マキシムはそれほど能率がよくないので、無理かと思いましたが、PX4に地力があるのか、はたまたわたしのジジイ力があるのか、なかなかの音で鳴ってくれました。
モノラルでペアのマキシムを鳴らしています。
ついでにもう一つ遊んでみました。
ポータブルレコードプレイヤーに付いていた小さな英国製楕円スピーカーをPX4で鳴らしてみました。
P&A WOLVERHAMPTON Englandと書いてありますが、私の知らないメーカーです。
開口部が16x9㎝の小さなスピーカーです。
オーディオは、名器を持ってつまらない音を出すことではありません。
小さなことにこだわることでもありません。
音に影響する大事なことを放っておいて、どうでもよいことに金をかけるのって、ばかばかしくないですか。
雑誌を一切見ないので知りませんが、RCAピンケーブルに何十万もかけることを、いまだに雑誌は推奨しているのでしょうか。
聴き手がハイエンドな音だなって思うのはよい。
売り手が、ハイエンドオーディオですというなんて異常です。
まあ、いい。
財力を示すことがオーディオだと思っている人だってある。
こちらはこちらでやりたいことをやるだけです。
2017年01月07日
さらに古いGarrard
追加です。
お客様がお持ちになったレコードを聴いていてほしくなった。
アートブレーキーのモーニンである。
さっそくEbayで探した。
残念、なかった。
ジャケットを見て思わずうめいた。
morningではなく、moanin'じゃねーか。
たくさん出てきた。
再販ものの新品で一番安い奴を買った。送料含めて3千円ほどだった。
モノラルだろうと思っていた。
今日届いた。残念ステレオだった。何度もうめかせるレコードだ。
moanだから仕方がないか。
Decca XMSで聴くつもりだったけど、しょうがない、Decca MK1 Stereoで聴いた。
最初の音が鳴った時、何だ音がいいじゃん。楽しめるぜ。
そんなわけで追加です。

Garrard R.C.72Aである。
モノラルタイプのデッカデコラに使われていたものである。
75Aとは少々方式が異なる。
75Aの右奥についている旗竿のようなものがない。
代わりに左奥にある蛇の舌状のものが、レコードを挟み、その存在を感知する。
これを持ち上げておくと、レコードがあるものとみなし、同じレコードを繰り返し鳴らしてくれる。
LPレコードを鳴らす際には、なるべくなら手動で扱いたい。
そこで次のようにする。
レコードはプラッターの上に置く。
舌状のものを持ち上げておく。これでターンテーブルはレコードが存在していると認識する。
スイッチを入れると、アームが移動し、開始位置で降りてくる。
演奏が始まる。
舌状のものを降ろしておく。降ろさなければ、演奏が終わった時、また同じ盤面を再生しようとする。連続演奏するつもりなら、降ろさなければよい。
降ろしておけば、レコードがないと判断し、演奏終了の操作に入る。
アームはアームレストの位置に降り、スイッチが切れる。
すべてはギア(歯車)と連動したクランクやクラッチが操作してくれる。
以上の動作をYouTubeで確認しよう。
初版をお持ちの方、これ以上の音でYouTubeで鳴らしてみてください。
皆さん聴いてみたいとお思いのはずです。
私が見つけた初版の再生は大した音ではありませんでした。



さて次は、前回紹介したカートリッジで鳴らしてみましょう。
全自動で鳴らします。
third movementは飛ばして、スイッチが切れて終わるまでを確認できます。
音としては、XMSのほうが私の好みですが、他のカートリッジに比べたら、このカートリッジも比較にならないぐらいいいですね。
ここで鳴らしているLeak Stereo60は、お客様のところへ送ることになっております。
今回がYouTubeで鳴らす最後です。
ごくろうさんという感じです。
まあ、オーバーホールしたLeakはどれでもいい音で鳴りますから、次に登場するアンプは適当に決めます。