2014年09月
2014年09月24日
Sandfilled 新作
Sandfilledの新作2題です。
まずは、家具職人さんに依頼したスピーカーのキャビネットが出来上がってきた。
フィンランドバーチでお願いした。
私が自作したものと同じものであるが、音を聴いて驚いた。
MDFとフィンランドバーチの違いだろうか、つたない私の技術と、プロの技術との違いだろうか、ともかく音がまるで違う。
帯域が広がっている。ツイターを必要としない。引き締まった低音が出ている。
私の自作が恥ずかしくなる。
餅は餅屋ですね。


今、ターンテーブルも家具職人さんに作ってもらっていますが、忙しい人だから真空管オーディオフェアに間に合うかはわからない。
同じことが起こって、また恥をかく結果になるかもしれませんが、一応私が自作したターンテーブルも紹介しておきます。
側板は、MDFのSandfilled、天板はフィンランドバーチで砂は入らない。
音は今まで聴いた中で一番である。

2台あった綺麗なGarrard301は両方とも売れてしまった。
今あるのはまあ汚い。
Garrard301は、がっちりしたものだから、汚くても音には影響しない。
Garrard301は初心者にとって扱いやすいターンテーブルだと思っている。
面倒くさがり屋の私が言うのですから本当です。
以前Garrard301のカリスマなるものが雑誌に出ていたようですが、馬鹿馬鹿しい気分になりました。
カリスマなどと言われて平気でいられるものが、まともであるはずがない。
Garrard301は、特別な技術を必要とするようなプレーヤーではありません。
非常に使いやすくできています。
使いやすいことも作り手の技術です。
まあそれはいいです。
Garrard301は、はずれを探すほうが難しい。
もちろん音に関してです。
汚いからはずれという人は、私の考慮に入っておりません。
YouTubeにアップしました。
珍しくクラシック。13分以上あります。力強さの中に哀しみをたたえたチェロです。
続いてジャズ。
美空ひばり、アクセスが意外と多いので載せました。林与一の声がなかなかいい。
以上です。
2014年09月12日
穴あけ
ちょっと前まで、スピーカーの穴あけにドリルを使っていた。
多くの穴をあけ、穴と穴の間隔をニッパーで切れるくらいにしていた。
苦労して、ギザギザの円形べニアが抜けた時は感動であった。
電動ドリルだからまだいい。
学生のころは手動ドリルだった。
あとはひたすらヤスリがけである。
学生時代、同級生の下宿に行ったとき、明らかに手製のスピーカーボックスがあった。
こういうことをやる奴とは思っていなかった。興味がわく。
見るところは決まっている。穴である。
綺麗に穴があけられていた。
「なにであけたんだ」
「キリ」
う、
やるー。
我々が学生のころ(40年以上前)は、まあこんなものだった。
電動ドリルなど、到底買うことのできない高根の花だったのである。
さてこのたび、私はトリマーなるものを買った。
購入の経緯はこうである。
友人と電話で話をしていて、「Garrard301の砂入り台座の天板も作りたいのだが、ドリルで穴あけをするのは嫌だな」と私。
今までは、英国製フローティング台座の、浮き板を使ってSandfilled台座を作っていた。
浮き板は限りがあるし、アームの穴の位置もさまざまである。思い通りにはならない。
すると友人、「そんなの簡単だ」と言うのだ。
「トリマー使えばいいんだ。2万円しないよ」
「お前からGarrard301を買ったとき、301の穴のあいた板を借りただろう。ガイド付きのビットをつけたトリマーで、なぞっていけばその通りの穴が開くんだ」
え、本当か。
「自分の腕が上がった気分になるぜ」
トリマーを全然知らなかったわけではない。
実際別の友人が作業するところを見たことはあった。
ただし、その友人はプロである。非常にうまい。素人にはまねのできない技術を持っている。
糸のこを使って、おおよその穴をあけ、ガイド板を部材の裏側にして、刃の先端についたベアリング(ころ、ガイド)を添わせながら、ガイドi板と同じ穴をあけていた。
私には、糸のこが使えない。何度か試みたが、いつも刃を折ってしまっていた苦い経験がある。
到底トリマーは自分には無理だと思っていた。
電話の友人は、注意さえすれば素人でも出来る方法を教えてくれた。
材料とトリマーの間にガイド板を挟み、刃の中ほどについたベアリング(ガイド、ころ)を添わせながら、刃の先端部分で少しずつ削ってゆく方法だった。
これなら素人でも出来そうである。
買ってみた。友人のより安い1万円弱のトリマーを購入した。
友人に話すと、今度はひどく危険なものだと脅かすのである。
ガイド板と材料はクランプで机に固定しろとか、スイッチを切ったら必ずコンセントを抜けだとか、うるさいことを言う。くどいほどである。
まあ、私は気楽な性格だから、それぐらいくどく言わなければ、危なっかしく見えているのだろう。
忠告に従って、2㎜か3㎜ぐらいずつガイド板にガイド(ころ、ベアリング)を添わせ、削っていく。
刃を伸ばしながら何度か繰り返すと難なく穴が開いた。
ただ、危険なものであることも分かった。
ちょっとしたことで、材料の右側に刃があたると、トリマー全体が瞬時に持っていかれるのである。
手を放したら危険この上ない。
それにしても便利なものですね。
ドリルでの穴あけとは、雲泥の差がある。