2012年03月
2012年03月30日
Leak TL/12plus 焼けたボード

写真は、Leak TL/12+に装着されていたボードです。
部品取り用のTL/12+から取ったボードに換装しましたので、こちらが残りました。
このボード右下に焼け落ちたあとがあります。
整流回路(π回路)に使われている100Ω抵抗の下の部分に当たります。
この100Ω発熱が激しいのです。
特にその左側にある0.25uFのカップリングコンデンサが劣化すると、電流が大量に流れてしまい、このような結果になるのです。

英国の前所有者は、このコンデンサを換えたくはなかったらしく、その周りの抵抗や50uFを交換していますが、うまくはいかなかったようです。
気持ちはわかります。この0.25uFをフィルムコンなどにしてしまえば、つまらない音になってしまうからです。
今は、私の場合、劣化のほとんどない当時のオイルコンを使っていますので、大丈夫ですが、オリジナルと同じNOSのコンデンサで取り替えていたころは、真空管が赤熱したり、Stereo20などは半田が溶けて100オームの抵抗がポトリと落ちたりして苦労しました。
密閉度の低いコンデンサは、NOSであっても劣化していることがあるのです。
Stereo20は、100Ωの抵抗がついているラグ板が穴のところでカットされ、穴ではなく溝になっていて、さらに逆さまについているため、、大電流が流れると半田が溶け抵抗がポトリと落ちることになります。
アンプを保護するためですが、実際に抵抗が落ちて音が出なくなるのも困りものです。
客からの不満が多かったせいか、後期のアンプではこの保護回路はやめ、穴のままにしていました。
そうすると、ボードが焼けてしまいます。私は経験していませんが、最悪の場合、メイントランスが焼ききれることもあります。
焼けてしまうのも、落ちてしまうのも、どちらにしてもいやなものです。
言ってしまえば、Leakアンプの宿痾ですね。
結論を言えば、少なくとも、この0.25uFのカップリングコンデンサは、絶縁抵抗の良いものを使わなければならないということです。
2012年03月01日
小旅行 帰路
朝の9時過ぎに、友人が運転して、彼の家に向かう。
私は寝るのが朝7時ごろになることもあるのでそうでもないが、まっとうな生活をしている友人は眠いはずである。
運転を代わろうと言ったが、代わらなくてもいいという。
信用されていない。
確かに俺は、都内から都心に向かおうとして、なぜか埼玉県を走っていたり、首都高の分岐を通り過ぎ、もう一周するはめになる、等の話には事欠かない男ではあるが、いつかはちゃんと目的地についているのだから、大丈夫なのだが。
どうも奴には、心の余裕というものがない。
それにあれは、瞬間移動という超常現象ではないかと、俺は疑っているのだ。俺のせいではない。
まあいい。運転は任せた。
本当に眠くなったら、必ず車を止めろと言っておいた。
しばらく走ったら、耐えられなくなったらしい。
道の駅の駐車場で、一眠りすることになった。
俺は眠れるだろうか、奴が寝ている間、何をしていようかと不安になる。
何のことはない、すぐに寝たようだ、奴に起こされた。
昼になっていた。2時間くらい寝ていたことになる。
まあ、俺も気楽だ。
奴の家に着いたら、別棟に二人分の布団が敷いてあった。
至れり尽くせりではないか、奥さんに感謝。
夕方まで寝させてもらった。
眠れるものである。
夕飯をご馳走になり、奴の趣味の骨董を見せてもらう。
インダス文明の陶器は良かった。4千年程前の陶器である。



友人に頼んで、インダス文明時代の椀の写真を送ってもらいました。
メソポタミア文明のころの落書きに、「結婚はうれしい、しかし離婚はもっとうれしい」という内容のものがあると、テレビで視たことがある。
人間は変わらない。
この種のユーモアを落書きする奴は、女房のしりに敷かれ、離婚もできずに一生を終えたに違いないと思った。
いるんだね、いつの時代にも話の通じそうなやつは。
似たような時代の陶器である。良いもんだ。
写真のコンテストが載った、リーフレットも見せてくれた。
何だ、こいつ入選してやがる。
そうか、それで一所懸命になっているんだ。
多趣味だね。
友人、今回の新幹線代を出してやると言い出した。
嫌がる俺を、無理やり振り回して、悪いと感じているようだ。
そんなことはない。
俺はイグニッションプラグが濡れていて、かかりにくいエンジンなのだ。
いったんかかれば、快調に回る。
今回の小旅行、楽しかった。
当然その申し出は、断った。
浜松駅まで、車で送ってくれた。
本当に、至れり尽くせりである。
帰りの新幹線?俺はもう、新幹線乗客のプロになっていた。
自動券売機はパスしたけどね。
1万円札を飲み込まれて、自動券売機に知らない振りでもされたら、たまったもんじゃない。
このブログを読んだなじみのお客さん、来店されて、「1週間ぐらい旅行していたの」とおっしゃる。
日を分けて、長々と書いてきたから、無理もない。
実はこの旅行、一泊二日の行程である。
もっと詳しく言えば、2月9日の2時過ぎに家を出て、2月10日の夜10時には家に着いていたので、たったの1日と8時間の小旅行だった。
あるもんだ、いろんなことが。
小旅行、終わり。