2007年03月

2007年03月25日

英国部品

英国部品の音の良さについて考えています。

英国部品は、測定してみると値はばらばらで、よい部品とは思えないのですが、音だけはすばらしいと感じます。
「良い音」というあいまいなものに向かって、英国全体が努力した時代があったと思えてしかたありませんでした。
そのようなことが本当に可能であったのか、という素朴な疑問から発しています。

Yahooのお取引で懇意になった方が、優秀な理解力と判断能力をお持ちでしたので、その素朴な疑問を投げかけてみました。
その方とのメールを紹介いたします。

英国オイルコンデンサが良い音であると思っているもの同士のメールですから、偏向した内容もあると思いますが、「蓼食う虫も好き好き」です、好みとはもともと偏向しているものです。お許しください。

PlesseyのMetalpackとTCCのMetalpackを比べて聴いていただき、ほとんど変わりがなさそうだとの返事をいただいたところから始まります。

<私のメール>
詳細なご報告、ありがとうございます。
未使用のTCC Metalpackとあまり変わらないようで安心いたしました。
先週,英国から届いた荷物の中に、PYEのブラックボックス電蓄のアンプ2台が入っていました。
片方のアンプの電解コンデンサーの容量がなくなっていましたので、チューブラタイプで修理したら鳴りましたが、まさに電蓄の音でした。
使われているコンデンサーはモウルドタイプの小さなものですので、もう寿命が来ています。
すべてのコンデンサーを英国製の新品に入れ替えました。
ほとんどをムラードマスタード、最終段のカップリングにTCCスーパーメタルパックを使いました。
アンプの音を決めているのは主にコンデンサーですね。
情緒感を持った良い音で鳴りました。
私にはわからないのですが、英国の部品は、音を主体として作られているように思えます。
そのようなことが可能なのですかね。
日本の部品は性能(数値)を主体として作られています。
こちらのほうが目標を明確にでき容易であるように思います。
英国で、音質というあいまいなものに向かって努力するなどということが実際に行われたのでしょうか。
それとも性能を求めているうちにたまたま音の良い部品が出来上がったのでしょうか。どうも前者であるように思えて仕方ありません。
おそらく英国人でもデジタル化した現代人には、このような部品は作れそうにありません。
1950年代、60年代、音の再生が、最先端の技術であり、良い音を求める大衆が多く存在した背景が可能にしたのかもしれません。
つまらないことを書いてしまいました。すみません。


「N様のメール」
昨日、一昨日と呑み会だったので、ダミーロードを付けてCDを連続再生させておき、今日また音出しをしました。
もう今まで使っていたTCCとも区別がつかなくなってきました。

TCCにしろ、今回のPlesseyにしろ、日本製や米国系とは異なる、味わいのある音になるから不思議です。

フィルムコンデンサでは、扁平な物と円筒形の物で同じメーカーでも音が違っていたので、構造、材質などで音味が変わるのだとは思いますが、それを調整して製品化出来るところに、それだけの耳を持った開発者が多くいたんだろうなと思うと、英国の文化の底力を見る様な気がします。
そこらへんが、"数値"にとらわれざるを得ない日本製品との差なのでしょうね。
日本でも、下町の町工場の親父さんたちに、音楽を聴く趣味を持った人が多くいたら、きっと性能だけでなく良い音のする部品を作り上げる技を身につけていたのでしょうね。
PYEのブラックボックス電蓄の修理にムラードマスタードとTCCスーパーメタルパックですか、それは良さそうですね。


<私のメール>
TCCと区別がつかなくなったとのこと、たいへんうれしいです。
これで自信を持って販売できます。
Leakをこよなく愛し、それが嵩じてLeakの本まで出したオーストラリアのオーディオファイルが、TCCのメタルパックやメタルマイトは液漏れが無い限り、他のコンデンサーと交換しないほうが良いと言っています。
確かに他のコンデンサーに交換するとほとんど音が悪くなります。
ただ、真空管等の他の部品への影響を考えると、音を悪くすることの無い代わりの部品があることは、大変心強いです。

町工場の親父さんの話し、ほんとにその方向に進んでいれば可能性はあったように思えます。
ただ大手の企業に良い音に対する欲求が無かったですから、下請けではどうしようもなかったでしょうね。
英国には、耳を持ったBBCやDeccaがありましたから、やはり文化の違いに帰結します。
日本で性能と良い音とは異なるものだと多くのオーディオファイルが気付いたのはそんなに昔でもないように思えます。


「N様のメール」
 特性で言えば、そこら辺の量販店で安売りされている半導体アンプの方が桁違いに良く、価格も負けるのに真空管アンプにこだわり、さらに決して多くない英国系のパーツにこだわるのも、"なぜかその方が心地よい"の一言に尽きるのです。
 個人のやっていることだからそれでいいが、日本では企業の製品開発の方向性を決めるにはそれでは難しい、でも英国ではBBCにしろDeccaにしろ、出来たと言う所は、やはり元々の文化で"耳を持った"人が上層部にまできちんと居たという証拠なのでしょうね。

メール終わり。


以上のメールにも出てきますように、音は文化です。
私は、音を語るとしたら、文学的に語るほか無いと思っております。
残念ながらその任に堪えるだけの力が私にはありません。
どなたか力のある方、瀬川さんのように語ってはくれませんかね。
修飾語の多いつまらない評論など、読みたくもありません。

gtkaudio at 17:56|PermalinkComments(0)オーディオ 

2007年03月18日

英国オイルコン(Deccaアンプの修理)

英国には古くからRadiogramというものがありました。
RadioとGramophoneの合成語と考えられます。
その名の通り、ラジオと電蓄(蓄音機)の一体になったものです。
Radiogramの系統を引く親玉ともいえるものが、Deccaデコラになります。
古い時代のRadiogramにはPX4やPX25等の、今となっては高価で手の出せない真空管を使った高級な機種もありました。

大衆化された時代のDeccaのRadiogramに使われていたアンプが手に入りましたので、調整しました。
機種は、1961年から販売されたDecca SRG700、SRGはStereophonic Radiogramの略です。
AM,FMのチュナー部分は取り払い、アンプだけを利用しました。
真空管の構成は、ECC83(12AX7) 2本、ECL82(6BM8) 4本でプッシュプル、1チャンネルあたり6Wの出力です。

まずは音出しのテストを行いました。
残念、片チャンネルから音が出ません。
よく聴いてみるとかすかに音は出ていますが、スピーカーに耳を近づけないと聴こえません。
音の出ている片チャンネルも、出ているというだけのことです。音に魅力はありません。

部品、特にコンデンサーの劣化が考えられますので、信号系のコンデンサーを取り替えることにしました。
今回はペーパーインオイルコンデンサーと呼ばれている英国製のオイルコンを使ってみます。
0.1uF 2本、0.05uF 4本です。すべてモールドタイプが使われています。

0.1uFの新品がありません。PlesseyとTCCの中古を使います。
絶縁抵抗が20MΩ程ですから、新品に比べると悪いのですが、取り外した中古の中ではよい部類に入ります。
ちなみに、ちゃんとした音の出ているLeakのアンプからオイルコンを取り外して絶縁抵抗を測定してみると一ケタ台のものが多くあります。
こんなもので大丈夫かと思いますが、音に関しては問題ありません。
真空管への影響はあるかもしれません。

4本の0.05uFはPlesseyの新品があります。
ただし、オイルがリークしたような痕跡があります。
絶縁抵抗が40MΩ程ですから大丈夫でしょう。耐圧は600Vです。

すべて交換しました。

だめです。片チャンから音が出ません。

使ったことは無いのですが、以前オークションで購入しておいたオシロスコープでたどってみることにしました。
使い方もわからず、資料も無しですから、こわごわですが、5,000円ほどで買ったものですから「壊れてもいいや」と、ぶっつけで使いました。
信号が通過するところあたりに接続し、適当にツマミをまわしていると波形が出てきました。
片方のつまみの接触が悪いようです。うまく波形が出るように微妙に動かしてやるとどうにか使えます。

信号は入ってきています。初段のECC83を通過したあと波形が弱くなっています。
考えてみれば当然ですが、よく見ると、ここにもコンデンサーがあります。
0.003uF 2本、大変小さいので見逃していました。

0.003uFは手持ちがありません。
測定してみると0.006uFとか0.008uFあります。
モールドタイプは耐久性がありません。
50年近くたっているのですからしょうがない。
0.005uF,1000VDCのTCCスーパーメタルパックを使います。
スーパーメタルパックはセラミックで封印された、高級部品のオイルコンの中でもさらに高級なものです。

取り替えました。
OK、鳴りました。

聴いていると、まだ音がしゃきっとしません。
半田が劣化しているかもしれません。
電源部分以外の半田付けを全部やり直すことにしました。
2日がかりでやり終えました。

だいぶ良くなって来ました。
ただし、まだ片チャンのバランスが悪い。
声は中心に来るのですが、片チャンの音の鮮度が悪いように感じます。
その上、細かな音が出ていない。
参った。

後はボリュームを取り替えるぐらいしかできません。250KΩ 2連スイッチ無しはありません。
Cadet畦僂房茲辰討いた220KΩスイッチ付で代用することにしました。
これしかないのでつらいです。さらにたぶん英国製です。
いい音で聴いてみたいので、うまく行くかはわかりませんが、取り替えてみることにしました。

ばっちりです。バランス取れました。細かな音も出ています。
やはりオイルコンの音はいいです。
聴いていて疲れません。音に艶があります。

書いてしまうと一気ですが、1週間以上かかりました。
以前聴いたDeccaのシングルアンプの音の良さに感動した記憶を頼りに、どうにか終えました。

gtkaudio at 10:06|PermalinkComments(0)オーディオ 

2007年03月08日

Amaiudon(甘いうどん)

私たちが想像している以上に、海外で和食は浸透しているようです。
寿司の大好きなイギリス人もいます。
あるアメリカ人は「家族全員和食が好きだが、高くて困る」と言っていました。

私が懇意にしているイギリス人は、ロンドンではなく、地方都市に暮らしています。
そこにも和食レストランがあるそうです。
店名が「ワガママ」という日本語の名が付いています。
日本で言う、マクドナルドのようなチェーン店らしい。
夏の間は一品の料金で、二品が食べられるサービスをしていて、彼は奥さんと、ほぼ毎週通っています。
英国人が、つゆを飛ばしながら、汗まみれになって食べている姿を想像すると、楽しい気分になってきます。
うまいんだけど、シャツにしみが付いて、汚らしくてかなわないらしい。
洗濯機で落とせないとぼやいています。

p.sと書いた後で、まだ書きたいことがあるときには、p.p.sと書くんですね。

p.p.s. we are going to a Japanese restaurant chain called Wagamama tomorrow as they are doing two meals for the price of one over the summer. We have been there nearly every week over the summer holiday. Do you have them in Japan? I bet it is like your version of McDonalds over there but I do like the food- very delicious but very messy. My shirts bear several stains from the noodles which our washing machine cannot remove!.


英国では食事のとき、音を立てるのは無作法と聞いたことがあるので、どうなのかなと書いてみました。
外国人が和食を好きになってくれるのは、なぜかうれしいものです。

Wagamama means selfish or self-willed in English.
Even the Japanese cannot eat Udon (noodle) without getting stains.
I hear the English hate making a noise when you eat anything.
We Japanese make a big noise when we eat Udon.
The noise makes us feel the food is very delicious.
I think there are no Wagamama restaurants in Japan, but a Japanese restaurant chain may have named their restaurants in England Wagamama.
We are happy to hear foreigners love Japanese food.


食事中、音を立てることに対する返事はありませんでした。
無作法だよ、と言えばこちらが気分を害すると思ったのかもしれません。
甘いうどんが好きらしい。
うどんの味が甘酸っぱく感じるのですかね。
もしかしたら、英国人の好みに合わせているのかもしれません。


The dish I like best is called Amai Udon I think. It is very delicious as I like sweet and sour food.
I cannot wait until tomorrow lunchtime!!.
It is bedtime now. Goodnight.


はい、おやすみなさい。

gtkaudio at 01:59|PermalinkComments(0)欧米人 

2007年03月05日

CadetⅡとWE その1

今回は、Yahooの取引でのなんとも腹立たしい体験を書きます。
落札者との、メールのやり取りになります。私は売ったほうです。
こちらが送った最初の落札を知らせるメールに対する、落札者の返信から始まります。
手続きの部分はカットしてあります。
<落札者のメール>が取引相手のメールです。私のは、<私のメール>です。
ウェスタンのアンプは、あれだけの愛好家がいるのですからすばらしいものであろうとは思います。ただし、この人の言葉は、実感が無く、自分の言葉に酔うばかりで、私には白々しく聞こえます。ウェスタン愛好家は、このような文章に感動するのでしょうか。


<落札者のメール>
私は長年ウエスタンに嵌り、オーディオ装置に数百万円かけて来ました。
ウエスタンを聴くと他の物が聴けないとさえ思っていました。
確かにウエスタンは素晴らしい音を奏でますが、高価過ぎます。
今は、それらのマニア垂涎の数々のウエスタンのものも皆、撤収してしまい何も残っておりません状態です。
しかしオーディオの世界は奥が深いです。
わたしがウエスタンで固めていた時代に、レコードを聴いていて、何か音に躍動感が無いと感じておりました。
当時、昇圧のトランスにレプリカの618Bを使っていたのですが、これをオリジナルの618Bに変えてみたところ、全く異次元の音が出るようになりました。
すぐに大枚40万円を払い、そのトランスを買った覚えがございます。
スピーカーのケーブルも60年代くらいまでのウエスタンのものと現在のものを比較すると全く音が異なります。
幸いSPコードだけは当時使っていましたウエスタンのものが残っており、そこは安心して聴くことが出来ます。
装置の持っているポテンシャルを遺憾なく発揮させるために何を為すべきか何処まで手を入れるか非常に難しい問題ですね。
今後はCDのみ聴きますので、もしやるとしてもCDとプリアンプの間にウエスタンのトランスを咬ませるくらいでしょうね。
しかしそのトランスでさえ、安い物でも通常5万くらいはします。
恐ろしい世界です。

しばらく自由に出来るお金が無く、数あるレコードも皆処分してしまい、現在は専らミニコンでCDを聴く毎日でした。
しかし先週のヤフオクで独逸のWIGOのスピーカーが出ているのを見つけ、これに一目惚れし、落札してしまいました。
オーディオマニアの血が騒いだとでも云いましょうか。
しかし残念ながらこれは1ペアではなく1個のみのもので当分はモノラルでしか音楽を楽しむことは出来ません。
WIGOはTelefunkenやSimens のように有名ではありませんが、独逸特有の音を出すとのことで楽しみにしております。このスピーカーは本日到着予定になっています。
このWIGOをロジャースがどのように音出しをしてくれるのか楽しみです。
わたしは専らクラシックばかり聴いております。
しかもモノラルのCDがほぼ半数程ありますので、暫くはモノラルで音楽を楽しみたいと思っています。
WIGOのスピーカーの片割れは独逸に居るメールフレンドに頼んで置きました。
またこのWIGOを出品された方にも機会があればお願いしますと、頼んでみました。
しかしこのWIGOは仲々の貴重品でそうざらに出るものでも無いのでわたしがステレオで音楽を聴くのは何時になるか分かりません。
つなぎで何か他のスピーカーを買ってしまうかもしれません。
同じ英国のものでワゥファデールのものなども考えております。


<なんとも長いメールです。ブランド(ウェスタン)を持ち出して、ハッタリをかまされているようで、ちょっといやな予感がありました。「CDとプリアンプの間にウエスタンのトランスを咬ませる」ウェスタンのREPトランス111Cや119Cを、私は何ペアーも売りましたが、2万から3万でしか売れませんでした。とにかくCadet兇鯀?蠅泙靴拭


<落札者のメール>
先程評価にてご連絡致しましたが、ロジャースの球アンプ無事に届きました。
迅速なご対応誠に有難うございました。

音出し確認をしましたが、問題なく音は出ております。
ただ音には多少不満を覚えております。

このアンプですが今までの使用頻度はどの程度だったのでしょうか?
まだアンプにエージングが必要な感じを受けました。
まだまだセッティングもそれほど考えておらず、取り合えず音出し確認を
しましたが、出てきた音にかなりがっかりしてしまいました。
スピーカーは最近注目を浴びるようになって来ましたドイツのWIGOの最高のもの
ですので、こんな音の筈はありません。

オーケストラの音は分解能が無く「うるさい」感じがしますし、ヴァイオリンの音は
全く艶っぽくありません。

今までの使用頻度が少なく、エージングが必要であればそれでいいのですが、
今の音ですとかなり不満を感じてしまいます。
ウエスタンのアンプと比較するのも可愛そうでしょうが、ウエスタンのアンプの出す艶っぽさと分解能の高さ、音が飛び出て、空中で音が鳴っている感じからは現在の所、ほど遠い音がしております。

これから追い込んで音の質を高めて行こうと思っております。
何かアドバイス等ございましたら宜しくお願い致します。




<私のメール>
コンデンサーを4個、新品に換えてあります。
オリジナルとまったく同じではありませんが、同じPhilips(Mullard)製です。
まだエージングが必要と思います。
前のが悪いわけではなかったのですが、だめになると真空管が赤熱しますから、用心のためでした。
換えないほうが良かったかもしれません。
もう少し聴いてみてください。


<落札者のメール>
昨日より色々と試行錯誤をして音出しをしておりますが、やはりロジャースのアンプの持つポテンシャルが低すぎて、WIGOのスピーカーが鳴ってくれません。
例えば死に誘うかの如きの狂気のケーゲルのアリアも凡庸な音にしか聴こえませんし、わたしの好きなヴァイオリンの艶が全く発せられません。
オークレールの上品で清楚な煌く音がぼんやりと聴こえてきます。
イダ・ヘンデルの引き込まれるような情熱も全く伝わって参りません。
何より音がとても「うるさく」感じてしまい、分解能の低さには唖然とされられました。
球のアンプならそこそこ鳴るだろうと軽く考えていた私の考えが甘かったのです。

これはどう考えてもアンプのポテンシャル不足に起因しているものです。
エージング等を差し引いて考えも、今後も音楽にのめり込めるような音を出してくれるアンプではありません。

私は心躍る音を求めて止みません。(いや病んでいるのかもしれません)そういうアンプをまた一から探してみようと思うに至りました。

以上申した様に、このアンプではWIGOを鳴らすことは不可能ですので誠に申し訳ございませんが、ロジャースのアンプの返却を致します。
このアンプがこのまま手元にあってももう2度と鳴らすことは無いでしょう。
心が躍らないアンプなど私には不必要なのです。
勿論、出品の手数料等は返還致します。

明日にでもゆうぱっくにてお送りしたいと思っているのですが、ご承認の程宜しくお願い致します。
落札価格が60,000円でしたので、返金額は5,5000円でお願い致します。
この差額がせめてものわたしのお詫びのしるしとお考え戴けると幸甚です。
梱包はしっかりと致します。
返品をご確認になられてからで宜しいので、返金の方は宜しくお願い致します。
何卒ご理解の程宜しくお願い申し上げます。


<私のメール>
それは勝手過ぎないですか。
気に入らないからといって返すでは、オークションは成り立ちません。
オークションの場合、前の方はその条件を付けていたから返却に応じたのです。
このオークションではそのような条件は付けておりません。
もしかして、CDの入力オーバーではないですか。
テープ入力にはバックパネルにボリュームが付いています。
テープ入力にしてそのボリュームで絞った状態で聴いてみましたか。
どちらにしても、返品を当然と思う感覚がわかりません。


<私のメール>
わかりました。
かわいい娘を、昔の女と比較して、罵詈雑言を吐くような人の許に、お金のためだから留まってくれと頼んでいる父親の気分になりました。
入力オーバーなどという初歩的なミスを、ウェスタンを聴いてきた人が犯すはずもありません。
あなたの条件で結構です。返品してください。

<ウェスタンを聴いてきた人なら、かなりの力を持っていると思いましたが、入力オーバーに思えて仕方ありません。このように書いたのは、ちょっとシニカルな気分になっていたからです>

gtkaudio at 05:05|PermalinkComments(0)オーディオ 

CadetⅡとWE その2

<落札者のメール>
此の度は誠に失礼なメールを差し上げてしまい深くお詫び致します。
またご返品をご承諾戴き、有難うございました。
本当に勝手な願いを一方的に突きつけてしまい、慙愧の念に耐えません。
あの時は思うような音が出ずに少し感情的になっておりました。
此処に深く頭を垂れ、猛省しております。

今回の件はわたしの調べが徹底していなかったことに起因しております。
ロージャースのアンプの眞価をしっかりと前もって調べておけば、購入はしなかったと思います。

単に__さまが仰るように見栄えは悪いが、いい音がすると云う文句に眼が眩んでしまったのです。

いい音がするか否かはその人の聴いてきた音の遍歴によるところが大きいと思っています。
偶々、私が今まで最高級レベルの音を聴いていたことと、WIGOのスピーカーがアンプの特性をもろに受けるものであった為に、此の度はロジャースの出す音に幻滅を感じてしまったのでしょう。
スピーカーもこれほどシビアなものでなく、適当なTELEFUNKENやSIMENSのものでしたら結果も異なって来た可能性もございます。

此の度は本当にご迷惑をおかけ致しまして大変申し訳ございませんでした。
やはりWIGOのスピーカーを鳴らすにはウエスタンクラスのアンプでないと無理であると思うに至りました。
また徐々にお金を貯めてウエスタン地獄にのめり込もうと決意致しました。

__さまも現状の音に満足せず、更なる高みの音を聴いてみて下さい。
ウエスタンのアンプはパワーアンプも重要ですが、実はプリアンプの良し悪しの方が影響が大きいです。
わたしはその昔、130Bなるウエスタンのプリアンプを所持して、124のパワーアンプを駆動しておりました。130Bの以前は141Aと云うブースターアンプをプリアンプの代わりに使用していたのですが、音が全く別次元の如く違いました。
まあ値段も別次元でしたが・・・。
スピーカーは8インチ最高峰のWE755Aでした。
そういう音を聴いて来ますと、自ずとわたしの云っている意味がお分かりになられると思います。
音楽とは音を楽しむものだけではないと思っています。
指揮者の狂気をも醸し出さないと本物ではないと思っています。
キレイな音を出すことは簡単なのですが、狂気や情熱を伝えることは非常に困難なことです。
しかしそれが実際に音として出た時の感動たるや決して忘れることの出来ない思い出となります。そして何度も狂気の世界に誘われて行くのです。
例えば鬱病を患いピストル自殺してしまった旧東独逸の指揮者・ケーゲルの死の淵から引き寄せられるような音を聴いてしまったら本当に自殺したくなってしまいます。
そのくらいに音楽には力があると思っています。
またチェリビダッケの独特の間及びピアニシシシシモと云われる超小音の演奏を再現出来る装置はそうざらにはないのでしょう。
わたしは幸いにもチェリビダッケのコンサートに二度行くことが出来ました。
あの厳粛な空気たるや聴衆の我々の方が緊張してしまいます。
何しろ、広い会場で咳の音や雑音が少しでも聴こえる間は、演奏を始めないのです。(これは間奏部でも同じです)
会場が一体となり、みな身を縮めて静かするように努め、5分間以上もの長い間、チェリは微動だにせず、聴衆が物音一つ立てなくなるまでいつまでも待っているのです。
そして会場が一体となりみな硬直した時、初めて指揮棒を振るのです。
この時の緊張感たるや言語を絶するものがありました。
これは本来はコンサートに行ったものにしか分からないことですが、不思議とウエスタンのアンプで聴くと、この緊張感さえしっかりと伝わってくるのです。

こういう世界に生きてきたものにとってはやはりロジャースのアンプから出る音ではとても満足出来るものではありませんでした。

長々と書いてしまい申し訳ございませんでした。
明日には必ずアンプを厳重に梱包して発送致します。
アンプをお受け取りになられた後、お手隙の際に、お手数をおかけ致しますがご返金をお願い致します。

本当にこの度はご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。
深く深くお詫び申し上げます。


<私のメール>
私は音だけでなく、文章もその人を表すと思っております。
まだそんなことを言っているのですか。
ウェスタンですか、勝手にやってください。
あなたには、英国サウンドは無理ですよ。
いけない、あなたの言い方がうつってしまった。
まあ、これで縁が切れるわけですから、うれしい限りです。
長ったらしい独り言からも。
返金は来週いっぱいまでお待ちください。
それでは。


<私のメール>
「__さまも現状の音に満足せず、更なる高みの音を聴いてみて下さい」
おかしくないかい。
現状の音も何も、あなたには頭の痛くなるような音ではなかったのですか。
つまり、入力オーバーの音で文句を言っていたのでは。
そこらあたりははっきりしないと、男じゃない。
ロジャースの音は綺麗な音なのですか。
綺麗な音は簡単に出るのですか。
おかしいではないですか。
それでも返品することは、あなたにとって平気なのですか。

語るに落ちたな。最初から今の音が出ていたら、文句は言わなかったはずだ。
違うかい。
その辺はっきりしてよ。遊びじゃないのだから。
あのね、私はロジャースの音は良いと思っているの。
あなたは高音が汚くて聴いていられないといっていたの。
今も同じ意見なのですか。


男がそんなたれた精神でいいと思っているのですか。
あなたの言葉には人を感応させるものが何も無い。
おそらく、覚悟の問題です。
言葉に酔った文ほどつまらないものはありません。
文はその人の精神が書かせるのです。
あなたの文から何も伝わってこない。
ごまかしているからです。
私はオークションに入札する際、英文から書いている人間を読み取ります。
だれた人間の文はやはりだれている。
無内容な修飾語は捨てなさい。
今はロジャースでも良いと思っているはずです。
これが本当に返品に値するものですか。
冗談でオークションをしているわけではないのです。


<落札者のメール>
長々と書かれるのがお嫌いなようですので端的に書きます。

今のロジャースの音に満足しているのであれば、返品などと云う筈はありません。
満足してないから返品をしたいと云っているだけのことです。

キレイな音を出すことは簡単だと私が申したのは飽く迄も一般論であり、
このロジャースのアンプはその域にさえ達しておりません。

音に満足いかないので返品したい、ただそれだけです。
他意は全くございません。

貴方の吐く言葉は余りにも汚く、人格的な批判に終始しています。
私は単にアンプのポテンシャル不足を指摘しているだけで、人格まで否定してはおりません。
「なれた」精神とは一体どういう意味でしょうか?
そのような日本語を私は聞いたことがございません。


<私のメール>
違うね。
本当に今でも、高音がきつすぎて、頭が痛くなるのですか。
返品の理由はこれだったのですよ。
まともな使い方もできずに、装置のせいにするのは止めたらどうですか。
文章の流れというものがあります。一般論ではありません。
綺麗な音だけど満足いかないということです。
ともに悪いの評価を付けて、とことんやりましょう。
長い文が嫌いなのではありません。
だれた精神から出てくる意味のない文が嫌いなのです。
音にではなく、言葉に酔っている文が嫌いなのです。
返してください。面白くなる。
他の人たちはどう評価するか。
せいぜい自分がWEの音に酔っているとでも書いてください。
だれた精神の文に誰が気持ちを動かされますか。


「なれた」ではなく、「たれた」です。
イメージできませんか。


<落札者のメール>
もういい加減やめて下さい。
余りにも執拗な偏狭なお考えはお捨てになられて下さい。
貴殿とはもう関わりたくもないので、返品はせずに、ヤフオクで
安く売ることに致します。

日本語(やまとことば)とは本来美しいものです。
それを貴殿のように汚い言葉を吐く方とはもうお話することはございません。

今後、決して二度と連絡しないで下さい。
こんなに不快な思いをしたのは30年ぶりくらいです。

当方の評価はいかようにして戴いても結構です。
私はそれに対して何の評価も付け加えません。

最後に
「天に唾を吐くものは、必ず報いが来る」
ことだけは知っておいて下さい。

本当にもう貴殿とは関わりあうのが嫌なので絶対に今後メールを送らないで下さい。

それでは、失礼致します。


<この人は、相手に対して失礼なことを言っているという自覚がありません。この人が30年ぶりで不快な思いをしたということは、この人と付き合ってきた人たちは、30年間不快な思いを我慢してきたのかもしれません>

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