2012年07月22日
Leakアンプのオーバーホール
前回のブログで、TannoyとGoodmansの音を比較されて、どちらが好みでしたか。
私はGoodmansですが。
次は、老婆心からのお話です。
Ebayの取引で、Leakアンプの値段が急上昇してしまいました。
たまたまかもしれませんが、私がYouTubeに載せて以降の症状です。
私のせいでないことを祈りますが、次のことをご確認ください。
通常Leakのアンプを購入して、私の出しているような太い音は出ません。
オリジナルを留めているアンプなら、細い音が出るはずです。
音自体は私もオリジナルを聴いていた時期もありますので、わかりますが、細くかわいらしい音がします。
大変不安定なのには困りましたが。
もともとのLeakは、もちろんこのような音ではなかったはずです。
ほぼ50年が経過しているのです。部品が劣化しています。
20年以上前、私はどちらもオリジナルのマランツ7とマッキン75を持っていました。
他のアンプよりは良い音でしたから、その音に満足しておりました。
Leakのアンプの部品を交換して初めて、あのマランツやマッキンが、本来の能力を発揮していなかったことに気づきました。
あれだけ定評のあるアンプです。他のメーカーのアンプよりちょっと良いなどということがあるはずがありません。度肝を抜くほどの音が出なければなりません。
古い真空管アンプは、部品の交換が必須なのです。
ただし、かつて多くのオーディオショップで行われていたような、安いフィルムコンデンサを使った部品交換は最悪です。
きれいな音は出るかもしれませんが、真空管アンプの最も魅力に感じる部分が失われてしまいます。
動作は安定しますので、その音でいいのだというのでしたら、まったく問題はありませんが。
このブログで、真空管アンプを直す際のヒントは、何度も書いてきました。
もちろんこれこれの部品で交換したほうがよいなどとは書いてはいません。
それでも、大いに参考にはなると思います。
要は、アンプの音を決める心臓部分を射抜くことです。
他をいくらいじくっても、無駄です。
Leakのアンプは、良い音を出すためのよい素材とお考えください。
マッキンやマランツの真空管アンプも同様です。
たいした音の出ないマッキン、マランツの真空管アンプなど、ざらにあります。
私の店は、魅力的な音を追求することを一番に考えております。
ですから、外観を綺麗にするために、塗りなおす等のことはやっておりません。
私は、良い音さえ出ればよいのでは、と考えるほうです。
ただし、人の好みは千差万別です。
音は二の次で、名器と呼ばれる綺麗なアンプを所有したいと考えられる方もいらっしゃいます。
それはそれでその人の好みですから、私などが容喙するようなことがらではありません。
その人たちは、きれいな名機を求めることに努力すればよいのです。
私が対象としているのは、良い音を求めておられる方々です。
音が大事だと思われるなら、オーバーホールすることは、必須のことです。
懇意のお客様の中には、Leakのオーバーホールを40年近く続けて、ようやくいい音が出るようになったとおっしゃる方もおいでです。それでも音の良い部品を求めて、テストを繰り返しておられるのです。購入して無駄になる部品のほうが、実際に使える部品よりも多いということがお分かりになるでしょうか。
途方もない値段で取引されるLeakをみて、音を追及している方なら、がっかりするだろうなと、それもYouTubeに私が音を公開したことが原因だとしたらと、ちょっとした老婆心から、書いてみました。
YouTubeに、二つの映像をアップしましたので、よろしかったら見てください。
確認のため、再度言います。
Leakだからこの様な音が出るのではありません。 Leakという良い素材を使って、オーバーホールしているから、このような音が出るのです。
gtkaudio at 19:03│Comments(0)│オーディオ